2023年02月20日〜2023年02月26日の感染症情報
報告が多い感染症
大きな流行が発生又は継続しつつある地域
感染性胃腸炎 | 菊池 |
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年齢別に多い感染症上位3つ
0歳
- RSウイルス感染症 (12 人)
- 感染性胃腸炎 (11 人)
- インフルエンザ (9 人)
1〜4歳
- 感染性胃腸炎 (141 人)
- インフルエンザ (127 人)
- RSウイルス感染症 (37 人)
5〜9歳
- インフルエンザ (222 人)
- 感染性胃腸炎 (74 人)
- A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (4 人)
10〜14歳
- インフルエンザ (108 人)
- 感染性胃腸炎 (20 人)
- A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (3 人)
15〜19歳
- インフルエンザ (21 人)
- 感染性胃腸炎 (5 人)
- 感染の報告はありません
20歳以上
- インフルエンザ (96 人)
- 感染性胃腸炎 (32 人)
- 流行性角結膜炎(はやり目) (1 人)
県内の患者数
※下表は画面に収まらない場合、左右にスライドしてご覧いただけます。
病名 | 増減 | (前週) 今週 | 0歳 | 1-4歳 | 5-9歳 | 10-14歳 | 15-19歳 | 20歳以上 |
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インフルエンザ | (731) 583 | 9 | 127 | 222 | 108 | 21 | 96 | |
RSウイルス感染症 | (53) 53 | 12 | 37 | 4 | 0 | 0 | 0 | |
咽頭結膜熱 | (8) 12 | 0 | 12 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 | (11) 16 | 0 | 8 | 4 | 3 | 0 | 1 | |
感染性胃腸炎 | (330) 283 | 11 | 141 | 74 | 20 | 5 | 32 | |
水痘 | (4) 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
手足口病 | (4) 5 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
伝染性紅斑(りんご病) | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
突発性発しん | (22) 17 | 5 | 12 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
ヘルパンギーナ | (29) 18 | 0 | 17 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) | (4) 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
急性出血性結膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
流行性角結膜炎(はやり目) | (4) 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | |
細菌性髄膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
無菌性髄膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
マイコプラズマ肺炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
クラミジア肺炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
感染性胃腸炎(ロタウイルス) | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
補足
【劇症型溶血性レンサ球菌感染症に注意しましょう!!】
今週は劇症型溶血性レンサ球菌感染症の報告が1件(今年累計:2件)ありました。
昨年同週の報告数は0件(昨年同期累計:0件)でした。
近年の発生数は10件以内ですが、発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、手足の壊死や多臓器不全を起こし、ショック状態から死に至ることもあることから、メディアなどで「人食いバクテリア」とも呼ばれ恐れられています。
特別な予防法はありませんが、抗菌薬による治療が有効なので、感染の兆候が見られた場合には、早めに医療機関を受診し、治療につなげましょう。
【劇症型溶血性レンサ球菌感染症とは】(参考:国立感染症研究所ホームページ)
・特徴は?
主にA群溶血性レンサ球菌により引き起こされます。
通常は、感染しても無症候のことも多く、一般的な疾患は咽頭炎で、その多くは小児が罹患します。
しかし、稀に通常は細菌が存在しない組織(血液、筋肉、肺など)に菌が侵入し、急激に症状が進行する重篤な疾患となることがあります。
劇症型溶血性レンサ球菌感染症は子供から大人まで広範囲の年齢層に発症し、特に30歳以上の大人に多いとされています。
・感染経路は?
上気道感染や創傷感染等がありますが、感染経路が不明な場合もあります。
・症状は?
免疫不全などの重篤な基礎疾患をほとんど持っていなくても、突然発病する例があります。
初期症状としては四肢の疼痛、腫脹、発熱、血圧低下などで、発病から病状の進行が非常に急激かつ劇的で、発病後数十時間以内には軟部組織壊死、急性腎不全、多臓器不全等を引き起こし、ショック状態から死に至ることも多いといわれています。
・治療は?
集中管理のもと、ペニシリン系などの抗菌薬による治療が行われます。
壊死を起こした部分は切除し、感染の拡大を防ぎます。
早期治療が重要です。