2022年12月26日〜2023年01月01日の感染症情報
報告が多い感染症
大きな流行が発生又は継続しつつある地域
感染性胃腸炎 | 山鹿,菊池 |
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年齢別に多い感染症上位3つ
0歳
- 感染性胃腸炎 (26 人)
- RSウイルス感染症 (8 人)
- 突発性発しん (6 人)
1〜4歳
- 感染性胃腸炎 (202 人)
- 手足口病 (29 人)
- インフルエンザ (23 人)
5〜9歳
- 感染性胃腸炎 (65 人)
- インフルエンザ (33 人)
- RSウイルス感染症 (4 人)
10〜14歳
- インフルエンザ (15 人)
- 感染性胃腸炎 (15 人)
- 水痘 (1 人)
15〜19歳
- インフルエンザ (19 人)
- 感染性胃腸炎 (3 人)
- 感染の報告はありません
20歳以上
- インフルエンザ (58 人)
- 感染性胃腸炎 (27 人)
- 感染の報告はありません
県内の患者数
※下表は画面に収まらない場合、左右にスライドしてご覧いただけます。
病名 | 増減 | (前週) 今週 | 0歳 | 1-4歳 | 5-9歳 | 10-14歳 | 15-19歳 | 20歳以上 |
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インフルエンザ | (110) 150 | 2 | 23 | 33 | 15 | 19 | 58 | |
RSウイルス感染症 | (24) 29 | 8 | 16 | 4 | 1 | 0 | 0 | |
咽頭結膜熱 | (12) 3 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 | (9) 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
感染性胃腸炎 | (378) 338 | 26 | 202 | 65 | 15 | 3 | 27 | |
水痘 | (14) 2 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | |
手足口病 | (43) 31 | 2 | 29 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
伝染性紅斑(りんご病) | (1) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
突発性発しん | (21) 26 | 6 | 19 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
ヘルパンギーナ | (31) 13 | 3 | 9 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) | (1) 2 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
急性出血性結膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
流行性角結膜炎(はやり目) | (5) 2 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | |
細菌性髄膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
無菌性髄膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
マイコプラズマ肺炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
クラミジア肺炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
感染性胃腸炎(ロタウイルス) | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
補足
【感染性胃腸炎に注意しましょう】
今週の感染性胃腸炎の報告数は、338件(定点あたりの報告数6.76)で警報レベル(警報レベル基準:開始20、終息12)ではありませんが、地域別では山鹿(定点あたり20.00)が警報レベルに達し、菊池(13.20)が警報レベル継続中であり、注意が必要です。
冬場に流行する感染性胃腸炎の原因の多くは、ノロウイルスやロタウイルスなどのウイルスによるものです。
特にノロウイルスは感染力が強く、少量でも発症するのが特徴です。
ノロウイルスによる感染性胃腸炎はヒトからヒトへの感染と、汚染された食品を介しておこる食中毒に分けられます。
感染から発症までの期間は24~48時間で、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛、微熱です。
通常、これらの症状が1~2日間続いた後に治癒しますが、お子様や高齢者などは重症化することがありますので、特に注意が必要です。
なお、ノロウイルスについては、有効なワクチンがなく、治療は対症療法に限られますので、以下の予防対策を徹底しましょう。
① 最も大切なことは丁寧に手を洗うことです。
特に食事前、トイレの後、調理前後は、石けんで20秒以上の丁寧な手洗いを心がけましょう。
石けん自体にはノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の汚れを落とすことにより、ウイルスを手指から剥がれやすくする効果があります。
② 便や嘔吐物を処理するときには、衛生面に注意しましょう。
感染した人の便や吐物には大量のノロウイルスが含まれています。
これらを取り扱うときは使い捨て手袋、エプロン、マスクを着用し、衛生面に十分に注意しましょう。
汚染された場所の消毒には、次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)が有効であるとされています。
家庭用塩素系漂白剤の塩素濃度は約5~6%ですので、以下を目安に消毒液を作ってください。
ふき取り用:水1000mLに対し、ペットボトルキャップ1杯
汚れがひどい場合:水1000mLに対しペットボトルキャップ4~5杯
③ 食品からの感染を防ぎましょう。
一般にウイルスは熱に弱く、加熱処理はウイルスの活性を失わせる有効な手段です。
ノロウイルスの汚染のおそれのある二枚貝などの食品の場合は、中心温度85~90℃以上で90秒以上の加熱が望ましいとされています。
また、調理器具や調理台はいつも清潔に保ちましょう。