感染症情報

2020年07月13日〜2020年07月19日の感染症情報

特記事項
【腸管出血性大腸菌感染症に注意しましょう】

報告が多い感染症

  • 感染性胃腸炎
  • ヘルパンギーナ
  • 突発性発しん

年齢別に多い感染症上位3つ

0歳

  1. ヘルパンギーナ (15 人)
  2. 感染性胃腸炎 (12 人)
  3. 突発性発しん (12 人)

1〜4歳

  1. ヘルパンギーナ (68 人)
  2. 感染性胃腸炎 (53 人)
  3. 突発性発しん (21 人)

5〜9歳

  1. 感染性胃腸炎 (38 人)
  2. A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (13 人)
  3. ヘルパンギーナ (3 人)

10〜14歳

  1. 感染性胃腸炎 (31 人)
  2. 水痘 (2 人)
  3. A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (2 人)

15〜19歳

  1. 感染性胃腸炎 (9 人)
  2. 感染の報告はありません
  3. 感染の報告はありません

20歳以上

  1. 感染性胃腸炎 (9 人)
  2. 流行性角結膜炎(はやり目) (4 人)
  3. 無菌性髄膜炎 (1 人)

県内の患者数

※下表は画面に収まらない場合、左右にスライドしてご覧いただけます。

病名増減(前週) 今週0歳1-4歳5-9歳10-14歳15-19歳20歳以上
インフルエンザ (0) 0000000
RSウイルス感染症 (0) 1001000
咽頭結膜熱 (16) 8061100
A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (47) 2801213201
感染性胃腸炎 (141) 1521253383199
水痘 (8) 10143200
手足口病 (29) 182142000
伝染性紅斑(りんご病) (2) 1010000
突発性発しん (51) 3312210000
ヘルパンギーナ (50) 8715683100
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) (5) 3021000
急性出血性結膜炎 (0) 0000000
流行性角結膜炎(はやり目) (9) 5010004
細菌性髄膜炎 (0) 0000000
無菌性髄膜炎 (0) 1000001
マイコプラズマ肺炎 (1) 0000000
クラミジア肺炎 (0) 0000000
感染性胃腸炎(ロタウイルス) (0) 0000000

補足

【腸管出血性大腸菌感染症に注意しましょう】

今週は、腸管出血性大腸菌感染症の報告が8件ありました。今年に入って最も多い報告件数であり、例年、夏季を中心に多く発生する傾向があるため、注意が必要です。集団発生を抑えることが全体の患者数を抑えることに繋がります。
 以下の予防のポイントを確実に行って、腸管出血性大腸菌の感染を予防しましょう。

【原因】
 ・ベロ毒素を産生する腸管出血性大腸菌に感染することで起こります。感染力は強く、わずか50個程度の菌数で発症する可能性があります。

【感染経路】
 ・腸管出血性大腸菌で汚染された食物などを摂取することによっておこる「食中毒」が主体です。また、ヒトからヒトへの2次感染(経口感染)もあります。

【症状】
 ・多くの場合、3~5 日の潜伏期をおいて、激しい腹痛をともなう頻回の水様便の後に血便が見られます。発熱は多くの場合37℃台です。

【その他】
 ・発症者の6~7%に溶血性尿毒症症候群(HUS)や脳症などの重篤な合併症が起こります。特に子供さんや高齢者の方は感染すると重症化しやすいと言われています。


【予防のポイント】
~食中毒予防のために~
 ① 調理の時には、こまめに手を洗いましょう。特に、生肉を扱った手はすぐに石鹸で洗いましょう。
 ② お肉は生で食べないようにし、必ずよく加熱してから食べましょう。
 ③ お肉を焼くときの取り箸は食べるお箸とは別にして、口に入れないようにしましょう。
 ④ 生の肉を扱った調理器具は、洗って熱湯をかけたのち、別の調理に使うことが大切です。
 ⑤ 調理した食品は、時間をおかずにすぐに食べましょう。

~ヒトからヒトへの感染予防のために~
 ① トイレの後や食事の前には石鹸と流水で十分に手を洗いましょう。
 ② 患者さんのお世話をする方は、使い捨て手袋を使うなどして下痢便に直接触れないようにしてください。
 ③ 下痢症状のあるときはプールの使用は控えましょう。