感染症情報

2020年03月02日〜2020年03月08日の感染症情報

特記事項
【チクングニア熱の届出がありました。】

報告が多い感染症

  • 感染性胃腸炎
  • A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎
  • インフルエンザ

大きな流行が発生又は継続しつつある地域

A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 宇城
水痘 宇城
伝染性紅斑(りんご病) 菊池

年齢別に多い感染症上位3つ

0歳

  1. 感染性胃腸炎 (8 人)
  2. 突発性発しん (3 人)
  3. RSウイルス感染症 (3 人)

1〜4歳

  1. A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (60 人)
  2. 感染性胃腸炎 (55 人)
  3. 突発性発しん (24 人)

5〜9歳

  1. A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (59 人)
  2. 感染性胃腸炎 (49 人)
  3. インフルエンザ (25 人)

10〜14歳

  1. 感染性胃腸炎 (18 人)
  2. A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (5 人)
  3. インフルエンザ (1 人)

15〜19歳

  1. 感染性胃腸炎 (4 人)
  2. インフルエンザ (1 人)
  3. 感染の報告はありません

20歳以上

  1. 感染性胃腸炎 (27 人)
  2. インフルエンザ (8 人)
  3. 流行性角結膜炎(はやり目) (3 人)

県内の患者数

※下表は画面に収まらない場合、左右にスライドしてご覧いただけます。

病名増減(前週) 今週0歳1-4歳5-9歳10-14歳15-19歳20歳以上
インフルエンザ (90) 430825118
RSウイルス感染症 (12) 153120000
咽頭結膜熱 (15) 201144100
A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (114) 12716059502
感染性胃腸炎 (208) 1618554918427
水痘 (29) 200812000
手足口病 (20) 201190000
伝染性紅斑(りんご病) (32) 4001524100
突発性発しん (23) 273240000
ヘルパンギーナ (7) 7141100
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) (5) 1001000
急性出血性結膜炎 (0) 0000000
流行性角結膜炎(はやり目) (7) 6011103
細菌性髄膜炎 (0) 0000000
無菌性髄膜炎 (0) 0000000
マイコプラズマ肺炎 (3) 0000000
クラミジア肺炎 (0) 0000000
感染性胃腸炎(ロタウイルス) (1) 0000000

補足

【チクングニア熱の届出がありました。】

 今週はチクングニア熱の報告が1件ありました。チクングニア熱は2011年2月1日に4類感染症に規定されましたが、それ以降報告はなく、今回が本県では初めての報告となります。全国では、年間10~20件の輸入例が報告されています。本県における今回の報告例についても海外(インドネシア)からの輸入例と考えられます。
 
【チクングニア熱とは】(参考:厚生労働省、厚生労働省検疫所及び国立感染症研究所ホームページ)
 ・チクングニアウイルスを保有するヤブカ属のネッタイシマカ、ヒトスジシマカなどの蚊に刺されることで感染します。
 ・潜伏期間は2~12日(通常3~7日)で、潜伏期間後に、発熱と関節炎がみられ、約8割の人に発疹が認められます。
  関節の痛みは、手首、足首、指、膝、肘、肩などに現れ、軽快した後も、数週間から数か月にわたって続く場合があります。
  その他の症状としては、全身倦怠感・頭痛・筋肉痛・リンパ節腫脹があります。
  死に至ることは稀ですが、重症例では神経症状(脳症)や劇症肝炎が報告されています。
 ・「チクングニア」とは、アフリカの現地語で痛みによって「かがんで歩く」という言葉に由来します。

【予防方法】(参考:厚生労働省及び国立感染症研究所ホームページ)
 ・ワクチンや予防薬はありません。虫除け対策が唯一の予防法です。
 ・チクングニアウイルス感染症がみられるのは、アフリカ、南アジア、東南アジア、中南米であり、このような流行地域で活動する
  場合は、できるだけ肌を露出せず、虫よけ剤を使用するなど、蚊にさされないよう注意することが大切です。

<その他の蚊媒介感染症>
 蚊を介する感染症には、マラリア、ジカウイルス感染症などがありますが、国内での発症者数が最も多いデング熱について説明します。

【デング熱とは】
 ・デングウイルスを原因とする感染症で、比較的軽症のデング熱と、重症型のデング出血熱があります。主に、ウイルスを保有する
  蚊(ヤブカ類)に吸血された際に感染します。 
 ・潜伏期間は、2~14日間(多くは3~7日)と言われており、症状は、突然の発熱、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛、発疹などで  
  す。
  通常、1週間程度で症状は消失しますが、まれに重症化(デング出血熱やデングショック症候群)することがあるため注意が必要で  
  す。
 ・デング熱に特異的な治療法はなく、対症療法が一般的です。予防方法は、上記と同様、蚊に刺されないようにすることです。

【旅行中、旅行後に体調が悪くなったら・・・】
 空港や港に設置されている検疫所では、旅行者を対象に健康相談を行っています。旅行中や旅行後に上記の症状が現れた場合、検疫官までご相談ください。
 また、蚊を媒介する感染症は、潜伏期間が7日以上のものもありますので、旅行後しばらくしてから体調が悪くなる場合があります。その際は、早めに医療機関を受診し、旅行先や滞在期間などを医師に伝えてください。