2018年07月23日〜2018年07月29日の感染症情報
報告が多い感染症
大きな流行が発生又は継続しつつある地域
手足口病 | 熊本市,山鹿,菊池,八代,水俣,宇城 |
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年齢別に多い感染症上位3つ
0歳
- 感染性胃腸炎 (41 人)
- 突発性発しん (20 人)
- RSウイルス感染症 (19 人)
1〜4歳
- 手足口病 (142 人)
- 感染性胃腸炎 (99 人)
- ヘルパンギーナ (78 人)
5〜9歳
- 感染性胃腸炎 (53 人)
- 手足口病 (25 人)
- A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (19 人)
10〜14歳
- 感染性胃腸炎 (26 人)
- A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 (4 人)
- マイコプラズマ肺炎 (1 人)
15〜19歳
- 感染性胃腸炎 (5 人)
- ヘルパンギーナ (1 人)
- 流行性角結膜炎(はやり目) (1 人)
20歳以上
- 感染性胃腸炎 (27 人)
- 流行性角結膜炎(はやり目) (6 人)
- マイコプラズマ肺炎 (2 人)
県内の患者数
※下表は画面に収まらない場合、左右にスライドしてご覧いただけます。
病名 | 増減 | (前週) 今週 | 0歳 | 1-4歳 | 5-9歳 | 10-14歳 | 15-19歳 | 20歳以上 |
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インフルエンザ | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
RSウイルス感染症 | (23) 41 | 19 | 22 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
咽頭結膜熱 | (13) 11 | 4 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | |
A群溶血性レンサ球菌 咽頭炎 | (44) 41 | 1 | 16 | 19 | 4 | 0 | 1 | |
感染性胃腸炎 | (250) 251 | 41 | 99 | 53 | 26 | 5 | 27 | |
水痘 | (7) 7 | 0 | 4 | 3 | 0 | 0 | 0 | |
手足口病 | (222) 183 | 16 | 142 | 25 | 0 | 0 | 0 | |
伝染性紅斑(りんご病) | (3) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
突発性発しん | (32) 39 | 20 | 19 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
ヘルパンギーナ | (71) 99 | 7 | 78 | 12 | 0 | 1 | 1 | |
流行性耳下腺炎(おたふくかぜ) | (5) 6 | 0 | 4 | 2 | 0 | 0 | 0 | |
急性出血性結膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
流行性角結膜炎(はやり目) | (23) 16 | 0 | 4 | 4 | 1 | 1 | 6 | |
細菌性髄膜炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
無菌性髄膜炎 | (2) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
マイコプラズマ肺炎 | (0) 4 | 0 | 1 | 0 | 1 | 0 | 2 | |
クラミジア肺炎 | (0) 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | |
感染性胃腸炎(ロタウイルス) | (0) 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
補足
【ダニ媒介性感染症に注意しましょう】
今週は、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の報告がありました。SFTSは、日本紅斑熱やつつが虫病と同じダニ媒介性感染症です。
ダニ媒介性感染症を予防するためには、マダニからの感染を防ぐ対策が必要となりますが、これからの時期は、特に野外での活動が多くなることが予想されます。山や森林などマダニが多く生息する場所に出かける際、屋外で作業される際は、以下の対策を行いましょう。なお、SFTSについては、動物から感染する可能性もありますので、動物と接触する際は、以下の点に注意しましよう。
<ダニ媒介性疾患の予防対策>
① 山や森林などマダニが多く生息する場所に入る場合には、肌の露出を少なくする。
・長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴などを着用することがポイントです。
・DEETやイカリジン(虫よけ剤の成分)を含む虫よけスプレーも有効です。
② 屋外活動後は、マダニに咬まれていないか確認する。
・特に、わきの下、足の付け根、手首、膝の裏、頭部(髪の毛の中)がポイントです。
・マダニは、人に取り付くと、吸着する場所を探して体表を動きまわります。マダニが吸着する前に、活動後すぐに
シャワーを浴びることも有効です。
③ 吸血中のマダニに気がついた場合、マダニに咬まれた後に発熱等の症状があった場合は、医療機関を受診する。
・自分で無理に引き抜くとマダニの一部が皮膚に残って化膿したり、マダニの体液が逆流することがあります。
・医療機関にマダニに咬まれた可能性があることを伝えてください。
④ 野生動物や飼育している動物に注意する。
・野生動物は、どのような病原体を保有しているか分かりませんので、野生動物との接触は避けてください。
・飼育している動物との過剰な触れ合い(口移しでエサを与えたり、動物を布団に入れて寝ること等)は控えましょう。
・動物のマダニは適切に駆除しましょう。飼育している動物が体調不良の際には、動物病院を受診することも必要です。
県のホームページ:http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_2617.html
※厚生労働省のホームページでも、SFTSを含めた動物由来感染症に関する注意喚起が行われています。
【SFTS】
発熱、消化器症状(嘔吐、下痢等)の症状が見られ、時に頭痛、神経症状(意識障害、けいれん等)、呼吸器症状、
出血症状が見られます。治療法は対症療法となります。
【日本紅斑熱、つつが虫病】
主な症状は、発熱、発疹で、刺し口が見られます。治療法は、抗菌薬の投与になります。