熊本赤十字病院

概要

日本でも有数の広さを誇る当院救命救急センターには、24時間365日、救急専従医が勤務しており、院内の各診療科と連携しながら救急患者の初療を担当しています。「軽症から最重症まで幅広く診察・治療の知識を持っている」と日本救急医学会に認められた救急専門医は10名所属しており、臨床初期研修医や初期研修を終えた後期研修医への指導とともに、救命救急センターでの治療の中心を担っています。
救急患者の重症度は一次(軽症)、二次(中等症)、三次(重症)に分類され、重症な方ほど優先的な治療が必要になります。しかしその判断は、医療が介入して初めて分かるものであり、患者自身で判断することは困難と思われています。

当院は三次救急医療を担う総合救命救急センターに位置づけられており、救急車で搬送される生命の危険が切迫している患者に対応できる体制を整えています。また一方で、救急外来に直接来院された方のうち、約0.5%(200人に1人)は三次に分類される重症度の高い方です。そのため、来院手段にかかわらずすべての方を断らずに受け入れる救急体制があってこそ、たくさんの命を救うことができると考えています。

Anyone(こどもからお年寄りまで。軽症者から重症者まで。)

Anything(診療科を問わずどんな疾患も。)

Anytime(24時間365日。平時から災害時まで。)

これこそが当院救命救急センターのコンセプトです。

診療の際は、救急車搬入等による重症患者の診療を優先する場合がありますので、受付から診療開始までの待ち時間が長くなったり、診察順番が変わったりする場合があります。
また、当院の救命救急センターでは、内科系・外科系・小児科の当番医及び救急医による初期診療を行っているため、必ずしも専門医による診療とはなりませんのでご承知おき下さい。
専門医による診療をご希望される場合は、平日の日中に当院または地域の医療機関等で受診されて下さい。

攻めの救急医療

救急医療は「待ったなし」であり、時や場所を選ばず生命の危機は起こりえます。 当院では、患者さんの搬送をただ待ち受けるだけではなく、1分1秒でも早く救急現場で診断・治療を開始するため、積極的に病院外に出ていく姿勢が必要と考えています。 熊本県ドクターヘリの基地病院の使命として空から現場にアクセスするドクターヘリで、また陸からのアクセスは2台のドクターカーや熊本市救急ワークステーションの救急車でと、様々な手段を駆使しできるだけ早く現場に医療を持ち込む「攻めの救急医療」を展開しています。 このことにより、迅速な初期診療が可能となり救命率の向上を目指します。

受診について

診療の際は、救急車搬入等による重症患者の診療を優先する場合がありますので、受付から診療開始までの待ち時間が長くなったり、診察順番が変わったりする場合があります。 また、当院の救命救急センターでは、内科系・外科系・小児科の当番医及び救急医による初期診療を行っているため、必ずしも専門医による診療とはなりませんのでご承知おきください。
専門医による診療をご希望される場合は、平日の日中に当院または地域の医療機関等で受診をお願いいたします。

外傷外科について

重症外科において、蘇生・集中治療は一連の流れとして行われるべきものです。
しかしながら、様々な科が関わる多発外傷では、なかなか一連の流れとして対応できません。先導者としてそれを補完する目的で、平成27年4月、救命救急センターに外傷外科を新設いたしました。
外傷外科が蘇生・集中治療、治療方針の決定に広く関わることにより、外傷診療のレベルアップに努めていきたいと考えています。

地域がん診療連携拠点病院

当院は、平成20年2月8日付で厚生労働省から「地域がん診療連携拠点病院」に指定されました。「地域がん診療連携拠点病院」として、地域におけるがん診療の連携・支援を推進し、地域全体におけるがん医療水準の向上に資するため、放射線治療及び化学療法、医療連携体制の構築、がん医療に関する相談支援や情報提供等に取り組みます。

ライナック(放射線治療機器)

当院は、平成21年6月に県内では初導入となる自走式CTと融合したライナックを稼動しました。 当機器には、高度な機能が装備され、病変部に対しピンポイントに高線量を照射できるようになり、従来よりもさらに高度な放射線治療を行うことが可能になりました。
また、自走式CTとライナックが融合したことにより、治療直前の病巣部を正確に把握でき、トータルな治療時間の短縮が可能となりました。
この機器は、脳腫瘍、頭頸部腫瘍、肺癌、前立腺癌、肝臓癌、悪性リンパ腫、転移性骨腫瘍などの治療に用いられています。

ブラキセラピー(前立腺がん小線源治療)

当院では、平成18年12月から前立腺がんを切らずに治す治療法である「ブラキセラピー」を開始しました。これは、当院が県内で初めて導入した治療法です。
ブラキセラピーは、前立腺内部に放射線を発する線源を挿入し、内部からがんを治療する方法で、手術と比べて体への負担が少なく、治療期間が短いのが特徴です。治療は、泌尿器科、放射線科、麻酔科が連携した体制で実施しております。

外来化学療法室

熊本でも数少ないがん化学療法看護認定看護師を配置した外来化学療法室を、平成20年6月に4床から8床に拡充するなど、外来での化学療法にも力を入れています。
手術、放射線療法及び化学療法を効果的に組み合わせた集学的治療を提供し、これまで以上に質の高い医療を提供できるよう取り組んでいきます。

概要

熊本は、日本赤十字社の発祥の地といわれております。
明治10年、日本最後の内戦「西南の役」において、日本赤十字社の前身である博愛社が、戦いで倒れた人々を、敵味方関係なく救護する活動を始めたことが所以となっています。
現在の当院におきましても、基本方針の一つである『医療救援(地球的視野で災禍を見つめ、積極的に医療活動に参加します)』に基づき、国内外の救援活動への要員派遣や新しい救援資機材の開発、救援要員の養成等を積極的に行っております。

国際救援

当院は、全国92の赤十字医療施設の中で、最初に「国際医療救援拠点病院」に指定され、積極的に赤十字の国際活動を推進しています。
主に、日赤が海外で展開する仮設診療所資機材や給水資機材の開発、国際救援要員の育成、また、国際赤十字の戦傷外科医を養成するためにイラク北部での現地研修などを行っております。
昭和55年から現在まで、全国の赤十字医療施設中、最多の250名を超す要員を海外に派遣しており、平成27年度は、ネパール地震救援事業、南スーダン紛争犠牲者救援事業などに要員を派遣しました。

国内救護

当院は、熊本県の基幹災害医療センターとして、災害発生時の大量傷病者受け入れ体制や常備救護班の派遣体制を整備し、有事に即応できる体制を整えています。
医師、看護師の訓練だけでなく、The Blue Guys(ブルーガイズ)という、大型車両、特殊車両、電気機器、通信機器の操作を担当する技術要員も養成しています。
また、重篤傷病者に対し救命率を向上させるための効果的な初期治療を目的とした、特殊医療救護車両(Disaster Rescue)を整備しており、これまでに自転車のロードレース『熊本国際ロード2009』や『a-nation』コンサート、洞爺湖サミット、新潟中越地震、東日本大震災などに救護活動を目的として出動しています。

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