Dr.テレビたんスタッフブログ

(1) 糖尿病の予防と治療について

Dr.テレビたん担当の 松本 龍です。

荒木教授
そして、番組リポーターの吉田 恵理さんと、
熊本大学大学院生命科学研究部 代謝内科学 教授の
荒木 栄一 先生(写真右)です。
番組Dr.テレビたん メディカルリポートで 「糖尿病の予防と対策」について
荒木教授
荒木教授にお話しをお聞きしました。 
糖尿病は代表的な生活習慣病の1つです。
血液中のブドウ糖、血糖が高くなった状態が続く病気で、
過剰なブドウ糖が血管を傷つけるため、
細い血管が多い目や腎臓に大きな影響を与える深刻な
合併症を起こします。
これまでの血糖コントロール
糖尿病にならないために、
また、糖尿病を進行させないために自分の血糖値を気にしている人も
多いのですが、
これまでHbA1c(ヘモグロビンエイワンシー)で見る
血糖コントロール指標は、5段階でわかりづらいので、
熊本宣言
今年5月に熊本で開かれた学術集会で
新しい血糖値の管理目標を定めた 【熊本宣言】 を発表されました。
熊本宣言
治療目標は、年齢や罹病期間、臓器障害や低血糖の危険性などを
考慮して個別に設定されます。
<血糖正常化を目指す際の目標>
・・・適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合。
  または、薬物療法中でも低血糖などの副作用がなく、
  達成可能な場合は、 HbA1cは、6.0 未満を目標とする。
<合併症予防のための目標>
・・・合併症予防の観点からHbA1cの目標値を 7.0%未満とする。
  対応する血糖値としては、空腹時血糖値 130mg/dL未満、
  食後2時間血糖値 180mg/dL 未満をおおよその目安とする。
<治療強化が困難な際の目標>
・・・低血糖などの副作用がある。その他の理由で治療の強化が
  難しい場合は、 HbA1cは、8.0 未満を目標とする。
  (※いずれも成人に対しても目標値で、妊娠例は除く。)
とされました。
隠れ糖病病
空腹時血糖値が、126未満。
ブドウ糖負荷2時間後の血糖値が200未満の状態を
境界型 (糖尿病予備群) といいます。 
空腹時血糖値が、126未満であっても、
ブドウ糖負荷2時間後の血糖値が200を超えている場合、
これを 「いわゆる 隠れ糖尿病」 といい治療が必要です。
良好な血糖値の維持 
荒木教授は、「糖尿病となった人が健康で幸せな寿命をまっとうするように、
早期から良好な血糖値を維持することが重要です。」とお話しされました。
荒木教授
明日のブログでは、
11月14日 世界糖尿病デーに行われた市民公開講座の様子を
お伝えします。
空腹時血糖値

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