Dr.テレビたん担当の 松本 龍です。
みなさん、「E型肝炎」 ご存じですか?
肝炎ウィルスの感染によって肝臓に炎症がおこるものを
「ウィルス肝炎」といいます。
慢性ウィルス肝炎は半年以上治らないのですが、
症状が1~2ヶ月で治るものを急性ウィルス肝炎といいます。
その急性ウィルス肝炎には、感染したウィルスの種類によって
「A型」 「B型」 「C型」 「D型」 「E型」 の急性肝炎に分けられます。
D型は日本ではごくごくまれにしか発生せず、
E型に関しては日本には存在しないと考えられていましたが、
2000年以降に、集団発生や流行が起こっています。
そのE型肝炎が、
熊本県健康福祉部 健康危機管理課からの情報によると、
7月29日~8月4日の週で E型肝炎の報告が1件あり、
県内での発生は今年3件目になるそうです。
「E型肝炎」は、
豚レバーやシカ肉、イノシシ肉の 生食 が原因 で
発症する場合があります。 ご自身でお肉を調理し喫食する際は、
以下の注意が必要です。
<豚レバーを含む 豚肉 ならびに シカ及びイノシシなどの
野生動物の肉を安全に喫食するための注意点>
※ 肉(内臓を含む)は、決して 「生で食べない」 ようにしましょう。
※ 加熱調理を行う肉類は生焼けにならないよう、
中心部まで火が通るよう、十分に加熱してください。
※ 生の肉類と加熱済みの肉類は分けて取扱いましょう。
取り扱う箸や皿も区別しましょう。
※ 冷凍した肉を食べ、発症した事例もあるので、必ず加熱しましょう。
<E型肝炎とは>
ウィルスの感染によって引き起こされる急性肝炎です。
強い全身倦怠感を特徴とし、「食欲不振」 「黄疸」 「発熱」 などの
症状があらわれます。
慢性化することはありませんが、まれに劇症化することがあります。
特に、妊婦は妊娠晩期に感染すると劇症化しやすいとの報告もあります。
また、高齢者ほど重症化しやすいとされています。
<E型肝炎の発生状況 (平成25年8月4日現在)>

予防のためのワクチンはありませんので、
十分注意されてください。
詳しくは ドクターテレビたんの感染症情報 をご確認ください!